1覚えやすい曲は、くり返している
耳に残る曲を思い出してみて。サビの中で、同じような節回しが何度も出てこないかな。人は、一度聞いた形がもう一度出てくると「あ、さっきのだ」と気づいて、覚えやすく感じる。だから、くり返しは覚えやすいメロディの基本なんだ。
作曲ラボのお手本曲「おはようのうた」も、くり返しを使っている。1小節目の「おはよう」と、5小節目の「みんなで」を聞きくらべてみよう。
ブロックの形がそっくりだよね。歌詞がちがうから、聞いている人は「同じだ」とはあまり気づかない。でも耳はちゃんと覚えていて、「なんだか聞き覚えがある、歌いやすい」と感じるんだ。
2小さな形「モチーフ」を、くり返して少し変える
くり返しのもとになる、1〜2小節くらいの小さなメロディの形をモチーフと呼ぶ。モチーフは、そのままくり返すだけでなく、少しだけ変えて使うことが多い。よく使う変えかたは2つ。
- そのまま同じ形をもう一度。いちばん覚えやすいけど、続けすぎると単調になる。
- 1段ずらす形はそのまま、全体を1段上げる(または下げる)。くり返しなのに、話が先へ進む感じが出る。
- 最後だけ変えるはじめは同じで、終わりの音だけ変える。「あれ?」と耳を引きつけられる。
作曲ラボには、小節の音をまとめて1段上げ下げするボタンがあるので、「1段ずらす」はすぐ試せるよ。
34小節を2回。「問い」と「答え」で8小節
モチーフの考えかたを、もっと大きな4小節で使ってみよう。第6回で、途中はド以外で止めて、最後はドで終わると「問い」と「答え」に聞こえると話したよね。前の回でつくった4小節は、ドで終わるから「答え」のほう。そこで、こうする。
- 前の回の4小節を、そのまま後ろにもう1つコピーする(これで8小節)。
- 前半の4小節目を、まるごと1段上げる。最後の音がドからレに変わって、「続きそう」な「問い」になる。
- 前半と後半で、ちがう歌詞をのせる。
8小節のうち7小節が同じなのに、ちゃんと「始まって、続いて、終わる」ひとつの曲に聞こえる。これが、くり返しと「少しだけ変える」の力だよ。最後をレで止めておくと、第11回でコードをつけるときにも、ぴったり合うようになる。
山は2つになるけど、それでOK。第7回の「山をひとつ」は、4小節ごとのルール。8小節なら、4小節ごとに山がひとつずつあれば大丈夫。慣れてきたら、後半の山を少し高くすると、「答え」で盛り上がる感じが出るよ。
44小節目のおしまいに、息つぎを
上の図をよく見ると、4小節目の最後の「う」のうしろに、ブロックのない空きマスが1つある。ここが息つぎ。第5回で話した「何も置かないマス=休み」を、ここで初めて使ったんだ。
人が歌うなら、ずっと歌いっぱなしだと苦しい。ロボ声は息をしないけど、休みがあると、聞く人にも「ここでひと区切り」と伝わる。問いと答えのあいだに、半拍の休み。これだけで、メロディがぐっと聞きやすくなるよ。