作曲講座(初歩編) / C メロディと歌詞 / 第8回

第8回 ・ メロディと歌詞

くり返すと覚えやすい

読む時間 約8分8小節にのばす作曲ラボを使う
ピコ
ピコ8小節もつくれる気がしない…。同じところをくり返したら、ズルになっちゃう?
ゴンタ先生
ゴンタ先生くり返しはズルじゃなくて、作曲の大事な技だよ。くり返して、最後だけ少し変えてみよう。
ピコ
ピコズルじゃなくて技なんだ! それならできそう!
この回でできること

前の回の4小節を、8小節のメロディにのばせる

1覚えやすい曲は、くり返している

耳に残る曲を思い出してみて。サビの中で、同じような節回しが何度も出てこないかな。人は、一度聞いた形がもう一度出てくると「あ、さっきのだ」と気づいて、覚えやすく感じる。だから、くり返しは覚えやすいメロディの基本なんだ。

作曲ラボのお手本曲「おはようのうた」も、くり返しを使っている。1小節目の「おはよう」と、5小節目の「みんなで」を聞きくらべてみよう。

1小節目と5小節目は、言葉はちがうのに音の高さとリズムがまったく同じ。

ブロックの形がそっくりだよね。歌詞がちがうから、聞いている人は「同じだ」とはあまり気づかない。でも耳はちゃんと覚えていて、「なんだか聞き覚えがある、歌いやすい」と感じるんだ。

2小さな形「モチーフ」を、くり返して少し変える

くり返しのもとになる、1〜2小節くらいの小さなメロディの形をモチーフと呼ぶ。モチーフは、そのままくり返すだけでなく、少しだけ変えて使うことが多い。よく使う変えかたは2つ。

どれも、1小節目のモチーフ「ド・ミ・ソー」がもと。2小節目の使いかただけがちがう。
  • そのまま同じ形をもう一度。いちばん覚えやすいけど、続けすぎると単調になる。
  • 1段ずらす形はそのまま、全体を1段上げる(または下げる)。くり返しなのに、話が先へ進む感じが出る。
  • 最後だけ変えるはじめは同じで、終わりの音だけ変える。「あれ?」と耳を引きつけられる。

作曲ラボには、小節の音をまとめて1段上げ下げするボタンがあるので、「1段ずらす」はすぐ試せるよ。

34小節を2回。「問い」と「答え」で8小節

モチーフの考えかたを、もっと大きな4小節で使ってみよう。第6回で、途中はド以外で止めて、最後はドで終わると「問い」と「答え」に聞こえると話したよね。前の回でつくった4小節は、ドで終わるから「答え」のほう。そこで、こうする。

  1. 前の回の4小節を、そのまま後ろにもう1つコピーする(これで8小節)。
  2. 前半の4小節目を、まるごと1段上げる。最後の音がドからレに変わって、「続きそう」な「問い」になる。
  3. 前半と後半で、ちがう歌詞をのせる。
1〜4小節目が「問い」(あおい そらに こえを とばそう)、5〜8小節目が前の回の「答え」(ひかりの なかで てを ふろうよ)。ちがうのは4小節目だけ。

8小節のうち7小節が同じなのに、ちゃんと「始まって、続いて、終わる」ひとつの曲に聞こえる。これが、くり返しと「少しだけ変える」の力だよ。最後をレで止めておくと、第11回でコードをつけるときにも、ぴったり合うようになる。

山は2つになるけど、それでOK。第7回の「山をひとつ」は、4小節ごとのルール。8小節なら、4小節ごとに山がひとつずつあれば大丈夫。慣れてきたら、後半の山を少し高くすると、「答え」で盛り上がる感じが出るよ。

44小節目のおしまいに、息つぎを

上の図をよく見ると、4小節目の最後の「う」のうしろに、ブロックのない空きマスが1つある。ここが息つぎ。第5回で話した「何も置かないマス=休み」を、ここで初めて使ったんだ。

人が歌うなら、ずっと歌いっぱなしだと苦しい。ロボ声は息をしないけど、休みがあると、聞く人にも「ここでひと区切り」と伝わる。問いと答えのあいだに、半拍の休み。これだけで、メロディがぐっと聞きやすくなるよ。

やってみよう

自分の4小節を8小節にのばす

  1. 作曲ラボをひらいて、曲の名前の横の▼から「はじめての曲」(第7回の曲)を選ぶ。
  2. 小節番号の1を押して「ここから4小節コピー」、次に5を押して「ここに貼りつけ」。これで同じ4小節が2回並ぶ。
  3. 小節番号の4を押して「音をぜんぶ1つ上げる」。最後の音がドからレになれば「問い」のできあがり。歌詞の欄には、前半用と後半用の歌詞を続けて書こう(足りない分は「ら」で歌ってくれる)。

余裕があれば、4小節目の最後の音を半拍だけ短くして、息つぎのすき間をつくってみよう。パソコンならブロックの右はしをつまんで縮められるよ。スマホはペンを「のばす」にして、短くしたい位置をタップしよう。

まとめ

  • くり返しは、覚えやすいメロディの基本の技。ズルじゃない。
  • 1〜2小節の小さな形がモチーフ。そのまま・1段ずらす・最後だけ変える、で使う。
  • 4小節をコピーして、前半の最後をレにすれば「問い」と「答え」の8小節。あいだに息つぎを。
ゴンタ先生
ゴンタ先生次回は「歌詞をのせる」。できた8小節に、自分の言葉をのせてみよう。

ことばメモ

モチーフ
メロディのもとになる、1〜2小節くらいの小さな形。
反復
同じモチーフやフレーズをくり返すこと。
ゼクエンツ
形はそのままで、高さだけずらしてくり返すこと。この回の「1段ずらす」。
フレーズ
ひと息で歌うメロディのまとまり。この回では4小節を1つのフレーズにした。
問いと答え
「続きそう」に終わるフレーズと、「おしまい」に終わるフレーズの組み合わせ。→ 第6回
息つぎ
フレーズのあいだの短い休み。ピアノロールでは空きマスにする。→ 第5回

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