1「なんか変」の正体
まずは聞きくらべ。どちらも同じリズム、同じ歌詞で、ちがうのは音の高さの並べかただけ。片方は音をばらばらに選んで、もう片方はこの回のコツを守ってつくったよ。
ばらばら版は、ブロックが上へ下へと大きく飛びまわっている。聞いていても、どこへ向かっているのかわからなくて落ち着かない。コツを守った版は、ブロックがなだらかにつながっていて、ひとつの形に見える。耳は、この「形」が見えるメロディを、覚えやすい・歌いやすいと感じるんだ。
2コツ1 となりの音へ動く
メロディの基本は、となりの音へ動くこと。ドの次はレかシ、ミの次はレかファ。ピアノロールで言えば、1段上か1段下のブロックへ進むということ。階段を1段ずつ上り下りするように動くと、歌う人もラクだし、聞く人も自然についてこられる。
同じ高さの音を続けるのも、もちろんOK。それから、1段とばし(ド→ミ、ミ→ソのように、間に1段はさむ動き)も、なめらかに聞こえるので「となり」の仲間と思っていい。「となりへ動く」「1段とばし」「同じ音にとどまる」を組み合わせるだけで、メロディの大部分はできてしまう。
3コツ2 ジャンプはたまに。飛んだら戻る
となりの音ばかりだと、のっぺりして物足りなくなる。そこで、ときどき3段以上はなれた音(ドからファやソなど)へジャンプする。ジャンプは目立つので、ここぞという場所で使うと効果的だよ。
ジャンプしたあとは、反対の向きへ、となりの音で戻るのがコツ。上へ飛んだら、次は1段下へ。こうすると、ジャンプが「わざと」に聞こえて、メロディが引きしまる。
「飛んだら戻る」版は、ジャンプのあとに落ち着く場所がある。「飛びつづける」版は、高いところへ行ったきりで、声もしんどい。ジャンプは4小節に1回か2回まで、と覚えておくといいよ。
4コツ3 山をひとつ。最後はドへ
最後のコツは、メロディ全体の形。4小節のメロディなら、低めから始めて少しずつ上り、いちばん高い音(山のてっぺん)を1回だけつくって、そこから下りてくる。そして最後は、第6回で覚えた「家」のドで終わる。
- 上り1・2小節目。まん中のドから始めて、となりの音と1段とばしで少しずつ上がる。
- てっぺん3小節目のはじめ。ソから1つ上のドへジャンプして、いちばん高い音に。長めにのばすと目立つ。
- 下りジャンプのあとは、反対の向きへ。シ、ラ、ソと、となりの音で下りていく。
- ゴール4小節目の最後は、まん中のド。ここで「おしまい」になる。
てっぺんが何回もあると、どこがいちばん大事なのかがぼやけてしまう。山は1つと決めておくと、メロディに「盛り上がる場所」がはっきりできる。このてっぺんに、歌詞のいちばん言いたい言葉をのせると気持ちいい。歌詞のつけかたは第9回でやるよ。
リズムに迷ったら、まずは全部を4分音符(1拍)で並べて、てっぺんと最後のドだけ2拍にのばす。上のお手本も、ほぼこの形でできている。高さが決まってから、リズムは少しずつ変えていけばいい。
どのドのこと?:作曲ラボのマス目には「ド」の段が3つあって、「まん中」「1つ上」「2つ上」と書いてある。この回のお手本は、まん中のドで始まって終わり、てっぺんが1つ上のド。2つ上のドは高すぎるので、初歩編ではほとんど使わないよ。
ひとこと:これは「必ず守るルール」ではなく、迷ったときの道しるべ。慣れてきたら、谷の形(下がってから上がる)や、山を2つにするのも試してみよう。まずはこの形で1つ完成させるのが近道だよ。