作曲講座(初歩編) / B 楽譜とピアノロール / 第6回

第6回 ・ 楽譜とピアノロール

ドレミの音階と「落ち着く音」

読む時間 約7分聞きくらべる回作曲ラボを使う
ピコ
ピコ作曲ラボって白い鍵盤の音しかないよね。それだと、どの曲も似ちゃわない?
ゴンタ先生
ゴンタ先生同じ7つの音でも、並べかたと終わりかたで別の曲になるよ。今日は「どの音で終わるか」を聞きくらべよう。
ピコ
ピコ終わりかたで変わるの? 聞いてみたい!
この回でできること

メロディの最後をドにして、「終わった感」を出せる

1白い鍵盤の7つの音が「ハ長調」

ドから順に、白い鍵盤だけを1つずつ上がっていくと、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ、そしてまたド。この7つの音の並びを音階と呼ぶ。そして、ドを中心にしてこの7つの音でつくる曲のことをハ長調と言うよ。

「ハ」は、ドの日本での呼び名。「長調」は、明るく聞こえる音階のグループのこと。つまりハ長調は「ドが中心の、明るい音階」という意味だ。名前はむずかしそうだけど、中身は白い鍵盤だけ、ドが中心。これだけ覚えておけばいい。

上って下りて、最後はドで止まる。最後のドで「ふう」と落ち着く感じがしたかな。

作曲ラボのマス目も、このハ長調の白い鍵盤だけでできている。黒い鍵盤の音(シャープやフラット)は、初歩編では使わなくて大丈夫。まずは7つの音で、しっかり1曲つくれるようになろう。

2ドは「家」。ドで終わると帰ってきた感じ

ハ長調の7つの音は、みんな同じ重さではない。中心のドは、メロディにとっての「家」のような音だ。ドで終わると「家に帰ってきた、おしまい」と聞こえる。ほかの音で終わると「まだ外にいる、続きがありそう」と聞こえる。

同じメロディを、最後の1音だけ変えて聞きくらべてみよう。

ボタンを押すと、最後の音(4小節目)だけ変わって歌う。歌詞は「まどを あけたら かぜが ふく」。
  • ドで終わるぴたっと止まって「おしまい」。いちばん落ち着く。
  • レで終わるドのひとつ上。「え、続きは?」と次を待ちたくなる。
  • シで終わるドのひとつ下。そわそわして、ドに上がりたくなる。
  • ソで終わるドほどではないけど、少し落ち着く。「ひと休み」の感じ。

レとシは、どちらもドのとなりの音。となりにいるから、かえって「あと一歩でドなのに」という気持ちになる。耳が勝手に、ドへ帰りたがるんだ。曲の最後はドで終わる。これが、ハ長調でメロディをつくるときのいちばん大事なルールだよ。

3「続きそう」も、使いみちがある

じゃあ、レやシで終わるのはだめなのか、というとそうでもない。途中の区切りでわざとドを避けると、「まだ続くよ」という合図になる。1つ目のまとまりをレで止めて、2つ目のまとまりをドで終わらせてみよう。

4小節目はレで「続きそう」、8小節目はドで「おしまい」。

1つ目が「問いかけ」、2つ目が「答え」のように聞こえたかな。途中はド以外で止めて、最後はドで終わる。これだけで、メロディに「始まり」と「おしまい」の形ができる。この「問い」と「答え」の考えかたは、第8回でくわしくやるよ。

4同じ7つの音でも、曲は似ない

最初のピコの心配に答えておこう。作曲ラボのお手本曲「はじめまして」と「おはようのうた」は、どちらもハ長調で、白い鍵盤の音しか使っていない。どちらも最後はドで終わる。それでも、聞くとまったく別の曲だよね。

どちらも作曲ラボのお手本曲。最後の音は、どちらもド。

曲のちがいを生むのは、使う音の種類よりも、どの順番で並べるか、どのくらいの長さで歌うか、どこで高くなるかのほう。音が7つでも、並べかたは数えきれないほどある。よく知られた曲にも、ドレミファソラシの7つの音だけでできているメロディはたくさんあるよ。

ひとこと:作曲ラボの「キー(歌う高さ)」を変えると、曲全体の高さが変わる。でもマス目の段の名前はドレミのままで、ドが「家」なのも変わらない。キーを変えると表示が「ニ長調」などに変わるけど、マス目の中ではハ長調のまま考えてOK。高すぎる・低すぎると思ったら、キーで調整しよう。

やってみよう

最後の音を変えて聞きくらべる

  1. 作曲ラボをひらいて、「お手本を読みこむ」のおはようのうたを押す。最後の「よ」が、8小節目のドだよ。
  2. 上の小節番号の8を押して(スマホは横にスワイプして8小節目まで進んでから)「音をぜんぶ1つ上げる」を選ぶ。「よ」がレになったら、「ロボに歌わせる」で聞いてみる。もう一度メニューから「1つ下げる」を2回押すと、シで終わる版も聞ける。
  3. 最後に「よ」をドに戻して聞く。どれがいちばん「おしまい」に聞こえたかな。

自分で打ち込んだメロディがあれば、その最後の音もドにしてみよう。それだけで、ぐっと曲らしくなるよ。

まとめ

  • 白い鍵盤の7つの音で、ドを中心にした音階がハ長調。
  • ドは「家」。最後をドにすると「おしまい」に聞こえる。レやシで止めると「続きそう」。
  • 途中はド以外、最後はド。同じ7つの音でも、並べかたで曲はいくらでも変わる。
ゴンタ先生
ゴンタ先生次回は第3章「メロディと歌詞」に入るよ。最初は「メロディは山をひとつ」。いよいよ自分の4小節をつくろう。

ことばメモ

音階
音を高さの順に並べたもの。ハ長調ならドレミファソラシ。
ハ長調
ドを中心にした、白い鍵盤だけの明るい音階。「ハ」はドの日本での呼び名。
長調
明るく聞こえる音階のグループ。暗く聞こえるのは「短調」(初歩編ではあつかわない)。
主音
その音階の中心になる音。ハ長調ではド。この回では「家」と呼んだ。
キー
曲全体の高さ。作曲ラボでは「キー(歌う高さ)」で変えられる。

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